岩上安身は2026年6月18日、現代イスラム研究センター理事長の宮田律氏に、連続インンタビューの6回目を行なった。
米国とイランとの停戦覚書への正式署名は、6月19日にスイスで行われる予定だったが、米国のトランプ大統領は、G7首脳会議のために訪れたフランスで、1日早く18日に電子署名したことを明らかにし、イランのペゼシュキアン大統領も、電子署名したことを明らかにした。両大統領が電子署名したことにより、19日のスイスでの対面での署名式は行われないことになった。
この覚書について、18日に収録したインタビューで宮田氏は、次のように語った。
「あくまで『覚書』ですから、停戦協定ではなく、最初の1歩です。
最終的な地位については、これから60日間協議して決められるということですが、両者の主張には、かなり食い違いがありますので、うまくいくかどうかは、非常に不透明です」。
実際、トランプ大統領は、「ホルムズ海峡は全面的に解放される」と表明したが、イラン側は、イスラエルによるレバノン空爆が続いていることを理由に、6月20日(日本時間21日)、ホルムズ海峡の再封鎖を宣言した。
トランプ大統領は、6月16日、イスラエルによるレバノン攻撃を批判し、「テロリストを探すたびにアパートを破壊する必要はない。そのアパートに住む大勢の人全員がヒズボラだとは限らないからだ」と述べたが、宮田氏は、「それなら、そもそもイラン戦争を始める必要もなかったことになる。攻撃された全員が、革命防衛隊とは限らないわけですから」と、指摘した。
宮田氏は、「ネタニヤフは、この覚書自体にも反対していますから、まったく予断を許さない」と述べ、「イスラエルは、レバノンのヒズボラや、イランの脅威を強調し続けて、トランプの言うことを聞かずに戦争を継続するのではないか」との見方を示した。
他方で、G7サミットでは、最終日の6月17日、「ロシアへの石油・ガス制裁を強化する」との共同声明が出された。
日本の高市早苗総理は、わざわざ「ロシアからの石油・ガスの輸入はしない」と約束するために、フランスまで行ったようなものである。
宮田氏は、「高市さんは、『アジアの代表としてG7サミットに臨む』と言っていたわけですが、そんな立場がまったく見えませんでしたね。アジアにとって、ロシアの石油・ガスという資源は、重要なはずです」と述べた。
この宮田氏の発言を裏付けるように、6月17日から開催されていたASEAN首脳会議では、18日に、ロシアを「ASEANの主要なエネルギーパートナー」とする共同声明が採択された。アジアは自ら「日本抜き」で、ロシアとの独自外交を築き始めたのである。
高市政権下の日本政府が「アジアを代表する」などと称するのは、まったくお門違いであり、アジア諸国とすれば笑止千万といったところだろう。
■【エッセンス版・4】



































